window
 
トップページ > 記事閲覧
このエントリーをはてなブックマークに追加
* 骨髄には骨髄?:『「糖化」を防げば、あなたは一生老化しない』

日時: 2011/06/07(火) 08:13:12 メンテ
名前: tsunco

クリックで原寸大表示します

本日、『「糖化」を防げば、あなたは一生老化しない』を読了致しました。
2011/4/13に初版が出たばかりの『アンチエイジング界の売れっ子』久保明先生(写真)のご本でございます。
先生はこの間の京都での日本抗加齢医学会総会でも座長をお勤めで「お忙し氏」でございました(笑)。
只今、アマゾンにこの本のレビューをUpしました。
近々公開になると思いますが、一足早くここでご紹介致します。
久保先生はヒトの主要エネルギー源をブドウ糖と考えておられます(22p)。
そこの基本からして、間違っていますね。
そして、有ろう事か「糖質を厳しく制限し過ぎると骨髄機能が抑制される」と主張するとは、
「ヒトは元々、動物の骨髄をニッチにしていた」と説く釜池教祖に諠譁を売っているとか思えませんな(笑)。

『「糖化」を防げば、あなたは一生老化しない』 [単行本]
久保 明 (著)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4522444036/ref=cm_cr_mts_prod_img

糖質制限で骨髄抑制が掛かる事はない!, 2011/6/6

By tsunco "CR・IF" (近畿地方・時々首都圏・たまに国外)
(トップ500レビュアー)

レビュー対象商品: 「糖化」を防げば、あなたは一生老化しない (単行本)

日本抗加齢医学会評議員の久保明先生の最新刊。
今流行のAGE(糖化最終生成物)を中心に据えて論を起こしている。
・食後1時間の血糖値で寿命が決まる。
・「糖とどうつき合っていくか」が人間の一生の長さを決定付けるカギ。
・糖という存在の大きさにしっかりと目を向けるべき。
・老化は誰にも止められない。しかし
 流れのスピードをゆっくりにしたり、一時的に流れに逆らって進んだりする事は充分に可能。
この辺のコンセプトはなかなかよい。
2大天才(釜池・伊藤)が説く、スローエイジング・メタボエイジングにも通じる考え方である。

但し、第3章が戴けない。
「糖化を防げ」と言いながら、糖質制限食大批判の章になっているのだ。
先生は糖質制限を長く続けていると「骨随の機能低下」を招くという(84p)。
血管内皮前駆細胞が出なくなって、動脈硬化が進むとのお説である。
でも、私はそんな論文は未だかつて見た事有りませんな。
もしそうなら、バーンスタイン博士も釜池先生も今頃お元気な筈がない。
久保先生は更に、低炭水化物食では中性脂肪や(悪玉)コレステロールが高くなったというデータも出ていると主張する(85p)。
驚きである。
不勉強にして私はこんな論文も今まで見た事が無い。
むしろ今まで読んだ論文は全てその逆なのだ。
低炭水化物食では中性脂肪は低下し、HDL-コレステロール(善玉)は高くなるのである。
つまり低炭水化物食では動脈硬化にはよい方向(抗動脈硬化)に動くので有る。

確かに時々、米国糖尿病協会の医学雑誌Diabetesなんかに批判論文が出たりするが、
これは江部先生がいう「スポンサー論文」であろう。
英国砂糖局(SUGAR BUREAU U.K.)なんかがスポンサーになっており、怪しいったらありゃしない。

そして極め付けが、79pに載っている久保先生監修のGI食品表である。
ここには牛肉・豚肉・鷄肉が低GI食品に入っている。
笑止千万である。
そもそもGIとは炭水化物が高い食品のものなのだ。
肉にGIはない、概念的にそうだ。
もしこんなのを認めれば、一体何Kgお肉を食べればいいのでしょうかって話になる。
星はおまけして3つ。
釜池先生・江部先生の作品群と併せて読まれる事をお勧めする。

久保 明(くぼ あきら):
医学博士。東海大学医学部抗加齢ドック教授。
医療法人財団 健康院理事。高輪メディカルクリニック院長。
銀座オクトクリニック名誉院長。株式会社ファンケル顧問。
新潟薬科大学客員教授。地域連携抗加齢医学研究会会長。内分泌・糖尿病専門医。
1979年慶應義塾大学医学部卒業。
米国ワシントン州立大学医学部動脈硬化研究部門留学、東京都済生会中央病院内科副医長を経て、
「高輪メディカルクリニック」を1996年に設立して院長に就任。
「健康寿命ドック」「サプリメントドック」によるアンチエイジング医学の確立と、メタボリック症候群、
脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病における統合診療を2本柱としている。
サプリメントやスポーツ医学の世界最先端の情報と実践を駆使した講演なども幅広く行う。
『アンチエイジング・未病医学検査テキスト』(南江堂)、『メタボリックシンドロームQ&A』(医歯薬出版)、
『死ぬまで老けない人になる〜アンチエイジングの新常識50〜』(小学館)など著書・監修書も多数。
http://www.takanawa-mc.com/clinic/inchoh.html

因みに「スポンサー論文」とは、こんな感じの論文のことです。

学会誌「糖尿病」に掲載された石田均氏の糖質制限食批判論文への論評(2011/5/31)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-1683.html

>日本糖尿病学会・学会誌「糖尿病」(Vol.54 No.4 Apr.2011)に、杏林大学の石田均先生が「カーボカウントの利点と欠点」というタイトルで解説されています。2011年の4月号です。
その論文の「おわりに」で以下のように述べておられます。
低炭水化物食(糖質制限食)への批判展開ですね。
本当に根拠があるのか検討してみましたが、やはり根拠なしでした。( ̄_ ̄|||)

【「カーボカウントの利点と欠点」について、中立的な立場で述べてみた。
しかしながら本稿の最後に警笛を鳴らしたいことは、この方法の一種の悪用により極端な糖質の制限に走らないように留意すべき点である。
ごく最近の糖尿病症例を対象としたRCTにおいても、極度の低炭水化物食(炭水化物20%、脂質60%)の場合、通常の炭水化物60%+脂質20%の食事と比較すると全身の動脈の硬化度がむしろ悪化しているとの成績が示されており、一見血糖値が下降して糖尿病の病態が改善した様に見えたとしても、大動脈のみならず全身の臓器に張りめぐらされている血管系に対し、高血糖以外の機序により何らかの悪影響を及ぼしている可能性が推測されている。
すなわち従来からの和食の基本となる低脂肪食が長期にわたる心血管の保護に大いに寄与していることが、いま改めて臨床のエビデンスとして明らかとなって来ている。・・・(後略)】

糖尿病学会誌にこういう記事が掲載されたのは、いよいよ糖尿病学会としても「糖質制限食」の流れを、無視できなくなってきたということだと思います。
また、糖質制限食とカロリー制限食の学問的論争が起こることは大いに望ましいことです。論争は熱烈歓迎です。
それで早速、『ごく最近の糖尿病症例を対象としたRCT』として、石田均先生が論文の根拠として引用しておられる、以下の英文の文献を取り寄せて読んでみました。

『Una Bradley1, Michelle Spence2, C. Hamish Courtney1, Michelle C. McKinley2, Cieran N. Ennis1, David R. McCance1, Jane McEneny2, Patrick M. Bell1, Ian S. Young2 and Steven J. Hunter1
Low-Fat Versus Low-Carbohydrate Weight Reduction Diets
Effects on Weight Loss, Insulin Resistance, and Cardiovascular Risk: A Randomized Control Trial
Diabetes 58:2741-2748』

米国糖尿病協会の医学雑誌Diabetesですから、それなりの文献かと思ったのですが、なんと
『SUGAR BUREAU (砂糖局)U.K.』、英国砂糖局がスポンサーの一つで、怪しさがたっぷり漂って来ました。
この論文、肥満者24人を被験者として8週間ですから、期間も短いし人数も少ないので、そもそも信頼度はいまいちです。
結論から言います。
かなりひどい歪曲された論文でした。
このような論文しか引用できなかった、杏林大学の石田均先生に同情したくなるほどです。
言い換えれば、糖質制限食に不利なデータを示す信頼度の高い文献が、現時点で存在しないことの裏返しと言えますね。 *

【極度の低炭水化物食(炭水化物20%、脂質60%)の場合、通常の炭水化物60%+脂質20%の食事と比較すると全身の動脈の硬化度がむしろ悪化しているとの成績が示されており】

石田均先生は英文の原著の本文を読まれたのでしょうか?
原著の本文を読むと、
Aortic augumentation index(動脈硬化の指標の一つ)は、低炭水化物食では有意な変化をしていません。
つまり、悪化していません。
原著の冒頭の要約の「結果」には、あたかも低炭水化物食でAortic augumentation indexが悪化したかのような記載があるのですが、石田均先生はそれをそのまま引用されたようです。
しかし、繰り返しますが、本文の記載では有意差はなく、低炭水化物食による悪化は認められません。
このように、本文をよく読めば真実が判明しますが、冒頭の「結果」や「結論」だけみると騙されてしまいます。
典型的な歪曲論文の手口です。
英国砂糖局がスポンサーの論文には、同様の歪曲論文が多いので注意が必要です。
さらに英文原著の本文を読むと、低炭水化物食群において中性脂肪値とHbA1cが有意差をもって改善していますが、低脂肪高炭水化物食群では改善なしです。
原著では、低炭水化物食群における中性脂肪値とHbA1cの有意な改善を、意図的に冒頭の「結果」から省いています。
これは、せこいを通り越して、詐欺同然ですね。
インパクトファクター(*)が8.261のDiabetesにして、このようなことがまかり通るのですから
ゆめゆめ油断は禁物ですね。

 
Page: [1]
 
BBコード
テキストエリアで適用範囲をドラッグし以下のボタンを押します。
装飾と整形

フォント
この文字はフォントのサンプルです
リスト
標準  番号付  題名付

スマイリー
表とグラフ
データ入力
ファイルから入力(txt/csv)
要素の方向:
横軸の数値:
横軸の値 例:2009,2010,2011,2012
直接入力
凡例
カンマ区切り数値 例:1,2,3
横軸の値 例:2009,2010,2011,2012
オプション
出力内容
グラフタイプ
区切り文字
縦軸の単位例:円
横軸の単位例:年度
マーカーサイズ
表示サイズ
確認と適用
Status表示エリア
プレビュー
絵文字
連続入力
外部画像
  • 画像URLを入力し確認ボタンをクリックします。
  • URL末尾は jpg/gif/png のいずれかです。
確認ボタンを押すとここに表示されます。
Googleマップの埋め込み

  • 説明
  • 説明
確認ボタンを押すとここに表示されます。
HELP
題名 スレッドをトップへソート
名前
E-Mail
URL
添付FILE 文章合計600Kbyteまで
パスワード (記事メンテ時に使用)
コメント

※必須

   クッキー保存