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* メトホルミンは癌死・発癌とも減少させる

日時: 2012/03/24(土) 13:07:32 メンテ
名前: tsunco

クリックで原寸大表示します

メトホルミンに関しては、ここでも何度か取り上げて参りましたが、昨日(3/23)我が国からまた一つ論文が出たようです。
ご紹介致します。

メトホルミン服用の患者 癌死・発癌とも減少 国立国際医療研究センター
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2012/017050.php
>国立国際医療研究センターは、メトホルミンと癌との関連について解析し、「メトホルミンを服用していた糖尿病患者では、服用していなかった患者と比較して癌死・発癌とも確率が確実に減少していた」との研究結果を発表した。
糖尿病の人は糖尿病でない人と比べて癌になったり癌で死亡したりする可能性が高いことが以前から報告されてきている。しかし研究方法の違いや分析対象者の偏りのために確実な研究はなかった。国立国際医療研究センターの研究チームは、論文として発表された研究結果を再分析することで精度の高い統合結果を出す研究を行い、糖尿病では癌が増加するという解析結果をこれまでに報告しているが、今回は、糖尿病治療薬であるメトホルミンと癌との関係について解析した。論文は英文医学誌「PLoS ONE」に3月20日付けで発表された。
糖尿病と癌の関連性 世界の論文を解析
近年、糖尿病治療薬によって癌の危険性が左右される可能性が着目されている。研究チームは、今回は古くから使用されているメトホルミンという糖尿病治療薬による癌予防効果を検証した。
メトホルミンは、ビグアナイド薬(BG薬)に分類される2型糖尿病治療薬。肝臓の糖を作る働きを抑えると同時に、筋肉などでの糖の利用を促して、総合的に血糖値を低下させる。
研究チームは、2011年10月12日時点で英文誌に発表されていたメトホルミンと癌の関連性に関する論文をデータベースから検索し、その中から妥当性の高い研究を精選しメタアナリシスという統計手法で統合解析した。メタアナリシスとは複数の研究結果をコンピュータを使用して一つの研究としてまとめ上げる分析手段。
メトホルミン服用と癌死の関連性を報告した論文6件の対象者は総数2万1,195人で、うち4.5%の人が癌で死亡した。糖尿病と発癌の関連性を報告した論文10件の対象者は総数21万892人で、そのなかの5.3%の人が癌を発症した。
統合解析の結果、メトホルミンを服用していた糖尿病患者では、服用していなかった患者と比較して癌死・発癌とも確率が確実に減少していた(癌死倍率0.66倍、発癌倍率0.67倍)。さらに臓器ごとの発癌率を解析したところ、メトホルミン服用者では大腸直腸癌(倍率0.68倍)、肝臓癌(倍率0.20、肺癌(倍率0.67倍)が確実に低下していた。
世界的に、糖尿病患者では癌が増加することが判明している。今回の研究チームの研究で、メトホルミンによりその癌の危険性が減少する可能性が示された。「しかしメトホルミンで癌の危険性が減る仕組みは不明であり、今までの研究報告内容には偏りや限界が少なくないので、最終結論はまだ出せない。より妥当性の高い長期研究による確証が切望される」としている。

元論文はこちら。

Cancer Risk in Diabetic Patients Treated with Metformin: A Systematic Review and Meta-analysis
Hiroshi Noto1,2*, Atsushi Goto1,2, Tetsuro Tsujimoto1,2, Mitsuhiko Noda1,2
1 Department of Diabetes and Metabolic Medicine, Center Hospital, National Center for Global Health and Medicine, Tokyo, Japan, 2 Department of Diabetes Research, Diabetes Research Center, Research Institute, National Center for Global Health and Medicine, Tokyo, Japan
PLoS ONE 7(3): e33411. doi:10.1371/journal.pone.0033411
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0033411
Abstract
Background
A growing body of evidence has suggested that metformin potentially reduces the risk of cancer. Our objective was to enhance the precision of estimates of the effect of metformin on the risk of any-site and site-specific cancers in patients with diabetes.
Methods/Principal Findings
We performed a search of MEDLINE, EMBASE, ISI Web of Science, Cochrane Library, and ClinicalTrials.gov for pertinent articles published as of October 12, 2011, and included them in a systematic review and meta-analysis. We calculated pooled risk ratios (RRs) for overall cancer mortality and cancer incidence. Of the 21,195 diabetic patients reported in 6 studies (4 cohort studies, 2 RCTs), 991 (4.5%) cases of death from cancer were reported. A total of 11,117 (5.3%) cases of incident cancer at any site were reported among 210,892 patients in 10 studies (2 RCTs, 6 cohort studies, 2 case-control studies). The risks of cancer among metformin users were significantly lower than those among non-metformin users: the pooled RRs (95% confidence interval) were 0.66 (0.49–0.88) for cancer mortality, 0.67 (0.53–0.85) for all-cancer incidence, 0.68 (0.53–0.88) for colorectal cancer (n = 6), 0.20 (0.07–0.59) for hepatocellular cancer (n = 4), 0.67 (0.45–0.99) for lung cancer (n = 3).
Conclusion/Significance
The use of metformin in diabetic patients was associated with significantly lower risks of cancer mortality and incidence. However, this analysis is mainly based on observational studies and our findings underscore the more need for long-term RCTs to confirm this potential benefit for individuals with diabetes.


何度も繰り返して強縮ですが、糖尿病薬は一つの例外を除いてすべて癌を増やします。
その唯一の例外がメトホルミンです。
確かに、メトホルミンやACE-I(或いは最新のスーパーARB。これらは結局ミトコンドリアの活性化に効果があるから。)も抗老化・抗発癌には良いのでしょうが、
まずは、CR・IF。
そして、チョッときつめの運動を定期的・持続的に行う事と、質の良い睡眠でございます。
摂食と運動と睡眠。
これらは決して切り離せないのです。

1万年前に農耕が開始する以前の長い長い狩猟採取の時代、
狩で走り廻って獲物を獲たら、夕刻にソレを炙ってたらふく食べて、こってと寝る。
時には獲物を得られない日もある。
そんな生活に還れば、現代病からも速やかにオサラバ出来るし、そのヒト本来の姿にも戻る。
小生がまさにその証拠でございます(笑)。
考えて見れば、何百万年間も繰り返して来たこの様な「ヒト本来の自然生活」に、
ヒトの遺伝子がジャストフィットしているのは当たり前といえば当たり前でございますね。


〜本日の関連記事〜
メトホルミン(Metformin)はがん予防や抗老化の薬!?(2011/12/28)
http://bbs11.aimix-z.com/mtpt.cgi?room=ppkorori&mode=view&no=300

AMPK物語:運動と摂食も決して切り離せない!(2011/4/19)
http://bbs11.aimix-z.com/mtpt.cgi?room=ppkorori&mode=view&no=70

Eat & Sleep! Never Eat & Work.(2012/1/3)
http://bbs11.aimix-z.com/mtpt.cgi?room=ppkorori&mode=view&no=305



〜本日の参考図書〜
『進化医学からわかる肥満・糖尿病・寿命』 [単行本]
井村 裕夫 (著)
http://www.amazon.co.jp/%E9%80%B2%E5%8C%96%E5%8C%BB%E5%AD%A6%E3%81%8B%E3%82%89%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%E8%82%A5%E6%BA%80%E3%83%BB%E7%B3%96%E5%B0%BF%E7%97%85%E3%83%BB%E5%AF%BF%E5%91%BD-%E4%BA%95%E6%9D%91-%E8%A3%95%E5%A4%AB/dp/4000054589/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1332555013&sr=8-1

2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

5つ星のうち 5.0

我々人類の身体は石器時代の環境に適応したように作られている, 2008/2/25

By tsunco "CR・IF" (近畿地方・時々首都圏・たまに国外)
(トップ500レビュアー)

レビュー対象商品: 進化医学からわかる肥満・糖尿病・寿命 (単行本)

 筆者は言わずと知れた内分泌・代謝学分野の我が国の重鎮である。京大総長をお務めになった後、現在は神戸(ポートアイランドの先端医療振興財団理事長)に戻っておられる。最近、ゲノム解析がどんどん進み、その結果、発達してきた「進化医学」という新手法。本書ではこの手法を用いてメタボ、肥満、糖尿病、寿命を解き明かしている。
 
 中でもインスリン・シグナル系の進化と脂肪組織の進化の章は読み応え充分である。エピジェネティクス概念(同じ遺伝子から環境の相違によって異なる表現型になる現象)、K選択、r選択、倹約遺伝子も実に面白かったし、「トレードオフ」概念(何かを採用する代わりに、何かを犠牲にすること)という視点も教えて頂いた。
 
 裏表紙に採用されている、リンゴ型(アンドロイド)肥満と西洋梨型(ギノイド)肥満のお話も面白い。勿論、悪性の肥満は前者である。内臓脂肪が大量に蓄積しており、メタボそのものなのだ。善玉長寿ホルモン:アディポネクチンがほんの僅かにしか分泌されておらず、早老早死で危険極まりない肥満である。それとは逆に、後者の肥満で見られる大腿部などへの脂肪蓄積は、むしろ代謝異常、老化を防ぐ方向に働くという。つまり良性の肥満なのだ。このタイプの肥満では、内臓脂肪は蓄積せず、上腹部は見事にくびれているのだ。善玉長寿ホルモン(アディポネクチン)も沢山分泌されている。従って、お肌は綺麗で、血管はしなやか、もちろん、若々しくて、お美しいのだ。そう、アディポネクチンを増やせれば 「佳人長命」になるのだ。従って、悪玉の内臓脂肪を放っておいて、大腿部や下腹部の善玉皮下脂を大枚を叩いて吸引手術するなどは、以ての外という事になる。
 
 先生によれば、我々人類の身体は石器時代の環境に適応したように作られているのだと。そこで大事なのはやはり、正しい食事と運動なのである。CR(糖質制限)こそは、種を超えて確実に寿命を延ばす方法だとも仰る。ただし、若い時からのCRは、発育の障害や性機能の低下を来す可能性があるので奨められないという。しかし、中年以降になれば、CRが健康に好影響もたらすという説には、最早、議論の余地はなく、「我々は自らを律するべきだ」との仰せである。

 井村博士から愛弟子・伊藤裕教授(慶大医)らに連なる素晴らしきメイン・ストリーム。研究の今後の進展を大いに期待したい。尚、本書は本当に専門用語だらけなので、一般の方には少し難しいかもしれない。やはり医学生、医師、医療関係者、院生、研究者向けか。しかし、脚注、文献、索引が大層充実しているので、メタボ、肥満、糖尿病、寿命に興味のある一般の方にも、一度頑張ってチャレンジして頂きたい良著である。

 
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* メトホルミンは癌治療薬!? AACR2012からの報告 ( No.1 )
日時: 2012/04/24(火) 16:23:00 メンテ
名前: tsunco

メトホルミンに更に追い風が吹き出しています。
シカゴで開催されたAACR2012(米国癌研究学会年次集会)より。

メトホルミンの抗腫瘍効果が複数の臨床研究で認められる
http://www.dm-net.co.jp/healthdayjapan/2012/04/017248.php
>糖尿病治療薬のメトホルミンに抗腫瘍効果があることはかねてから指摘されているが、先ごろ米シカゴで開かれた米国癌研究学会年次集会(AACR2012)では、前立腺癌(がん)および膵癌に同薬が有効とする臨床試験結果が初めて報告された。また、実験室や動物研究において、肝癌や口腔腫瘍、一部のメラノーマ(悪性黒色腫)に対しても有効性を示唆する報告も行われた。メトホルミンに対する癌領域での関心を高める知見ではあるが、専門家らは同薬が癌治療薬として推奨されるまでにはさらなる研究が必要としている。
カナダ、プリンセスマーガレットPrincess Margaret 病院・大学ヘルスネットワーク(トロント)腫瘍内科医のAnthony Joshua氏らは、メトホルミンの前立腺癌に対する進行遅延効果を報告した。前立腺癌患者22人を対象に、前立腺摘出術前にメトホルミン500mgを1日3回、平均41日間投与した結果、摘出された前立腺内の癌細胞は細胞診のときと比較して増殖が遅くなっていることが判明した。今回の対象に糖尿病合併患者は含まれておらず、どのような病態がメトホルミン治療の恩恵を最も受けるかは今後の検討課題となるという。
一方、米テキサスMDアンダーソン癌センター(ヒューストン)のNavid Sadeghi氏らは、膵癌における生存期間延長効果を報告した。膵癌はしばしば糖尿病と一体となって進行するが、研究では、膵癌と糖尿病を合併する302例の医療記録をレビューした。117例がメトホルミンを服用していた。2年後に生存していたのはメトホルミン服用群では約30%であったのに対し、非服用群(対照群)では15.4%であった。また、平均生存期間もメトホルミン服用群では15カ月超であったのに対し、非服用群は約11カ月と死亡リスクが32%低減していた。ただし、生存に対するベネフィット(便益)は非転移患者に限定されたという。本結果は医学誌「Clinical Cancer Research」オンライン版に3月31日掲載された。
これらの研究結果について、米ジョージタウン・ロンバルディLombardi総合癌センター(ワシントンD.C.)血液・腫瘍学助教授の Michael Pishvaian氏は、「非常に希望が持てる研究結果である。メトホルミンは血糖値を低下させ、このことが癌患者の予後を改善すると考えられるが、癌細胞の増殖を阻害する他の作用機序を有している可能性がある。前向き研究における検討が次のステップとなる」と述べている。
他にメトホルミンの抗癌効果を指摘した研究の概要は以下のとおり:
・マウスにおいて、メトホルミンは肝腫瘍の増殖遅延効果を示した(米メリーランド大学医学部研究班報告)。
・マウスにおいて、メトホルミンが口腔癌病変の細胞数減少とサイズ縮小もたらした(米国立歯科衛生研究所報告)。
・一部のメラノーマにおいて、メトホルミンとあるタイプの抗癌薬の併用は、抗癌薬単独使用に比べてより高い抑制効果をもたらした(英Paterson癌研究所報告)。


Diabetes Drug Metformin Might Also Help Fight Cancer
http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=663219
By Amanda Gardner
HealthDay Reporter
SATURDAY, March 31 (HealthDay News) -- A diabetes medication used by millions is now showing promise against a variety of different cancers.
Two new clinical studies to be presented Saturday at the annual meeting of the American Association for Cancer Research, in Chicago, found that metformin (also known by the brand name Glucophage, among others), appeared linked to a slowing in the rate of prostate cancer growth in certain patients, and in prolonging life for early-stage pancreatic cancer patients.
Other studies, done either in the lab or in animals, also hint that the drug might have an effect against liver or oral tumors, as well as certain forms of melanoma.
The findings have sparked interest in the cancer field and do seem promising, but much more research needs to be done before the drug can be recommended as a cancer treatment, experts said.
"There are very exciting clues from laboratory studies and population studies that metformin . . . may improve cancer outcomes or lower cancer risk," said Dr. Michael Pollak, professor of oncology and of medicine at McGill University in Montreal. "However, we need more laboratory and clinical studies to find the best dose to use, to understand in what disease situations it may help most, and also to determine if metformin itself or a metformin derivative would be most suitable for trials."
Metformin has also shown promise against colon and breast cancer, noted Pollak, who is a co-author on the prostate cancer trial.
For that trial, 22 men with prostate cancer received 500 milligrams of metformin three times a day after their diagnosis but before they were scheduled to undergo removal of the prostate gland, a procedure known as prostatectomy.
After an average treatment time of 41 days, men taking metformin showed a slowing in the growth of cancer cells in the prostate after it had been removed versus in the earlier biopsy samples, said study lead author Dr. Anthony Joshua, a staff medical oncologist with Princess Margaret Hospital/University Health Network in Toronto.
Not surprisingly, metformin also decreased blood sugar levels, insulin growth factor and body mass index (BMI, a measure of obesity).
None of the men in the study had diabetes, said Joshua, so "it remains to be seen who would benefit the most from metformin." The most appropriate patients may be those with diabetes, those who are at risk for the disease or those whose tumors are sensitive to metformin.
It's unclear exactly how metformin exerts its effect but it may reduce the amount of circulating insulin in the blood, and insulin can fuel the growth of prostate cancer cells, explained Joshua.
The drug may also interfere with a specific pathway linked to cancer growth, he added.
The results build on prior research done in the laboratory but are the first to be seen in humans. Experts note, however, that research presented at medical meetings is typically considered preliminary until published in peer-reviewed journals.
In another study, researchers at the University of Texas M.D. Anderson Cancer Center in Houston, reviewed records of 302 patients who had both diabetes and pancreatic cancer, two conditions that often go hand-in-hand. A total of 117 patients were taking metformin.
About 30 percent of those who had taken the drug were alive after two years, compared with 15.4 percent of those who had not taken metformin (the "control" group).
And patients on metformin lived an average of just over 15 months versus about 11 months for the control group, translating into a 32 percent reduced risk of dying.
But the survival benefit was seen only in patients whose cancer had not yet spread. The study was published in the journal Clinical Cancer Research.
"I think it's very hopeful," said Dr. Michael Pishvaian, assistant professor of hematology/oncology at Georgetown Lombardi Comprehensive Cancer Center in Washington, D.C. "Metformin may help keep blood sugar levels down [which improves prognosis for cancer patients] but it may also work in a number of different ways to combat cancer cell growth."
The next step is to test the concept in a prospective fashion, said Pishvaian, who was not involved with the study.
Three other studies, also released Saturday, suggest that metformin might be active against other cancer types:
Researchers at the University of Maryland School of Medicine report that metformin appeared to slow the growth of liver tumors in mice.
A team at the U.S. National Institute of Dental and Craniofacial Research said that, in mouse studies, metformin appears to reduce the number and size of oral cancer lesions.
Research conducted at the Paterson Institute for Cancer Research in Manchester, England, finds that combining metformin with certain cancer drugs worked better to suppress a certain type of melanoma versus using the cancer drugs alone.
The liver cancer and oral cancer studies were published March 31 in Cancer Prevention Research, while the melanoma study appears in the March 31 issue of Cancer Discovery.
More information
The U.S. National Cancer Institute has more on prostate cancer.
SOURCES: Anthony M. Joshua, M.B.B.S., Ph.D., staff medical oncologist, Princess Margaret Hospital/University Health Network, Toronto; Michael Pishvaian, M.D., Ph.D., assistant professor of hematology/oncology, Georgetown Lombardi Comprehensive Cancer Center, Washington, D.C.; Michael Pollak, M.D., professor of oncology and of medicine, McGill University, Montreal, Canada; March 31, 2012 presentation, study abstracts, American Association for Cancer Research, Chicago; March 31, 2012, Clinical Cancer Research
Last Updated: April 02, 2012

* メトホルミンはミトコンドリアの銅との結合が作用機序に関与 ( No.2 )
日時: 2012/05/02(水) 16:53:44 メンテ
名前: tsunco

耳寄りな新知見です。
メトフォルミンはやっぱりオオカカさまに咬んでいたのですな。
オオカカさまを鍛えて、ピンピンコロリを目指しましょう、皆様。

メトホルミンの作用機序における金属結合能の役割(2012/5/2)
http://dm-rg.net/healthdaynews/2012/05/012258.html
>銅との結合が作用機序に関与している可能性
メトホルミンのミトコンドリア銅結合能は、その作用機序に必須である可能性があるとの研究が、米国糖尿病協会(ADA)誌「Diabetes」オンライン版に4月9日掲載された。
英ダンディーDundee大学のLisa Logie氏らは、メトホルミンのターゲットは不明であるが、多くのエビデンスから、蛋白(たんぱく)質のターゲットよりもむしろ金属イオンと結合し、銅イオンと最も安定して結合する点に注目し、メトホルミンの銅結合能を阻害し、細胞反応に及ぼす影響を検討した。
銅の封鎖によって、メトホルミンのAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)依存性のシグナル伝達とS6蛋白質リン酸化作用に対する既知の作用が阻害され、それぞれ独立して調節されることが明らかになった。メトホルミンと銅の相互作用は、広範なπ(パイ)電子非局在化によって安定化され、これによりAMPK調節、グルコース産生、糖新生遺伝子発現、ミトコンドリア呼吸、ミトコンドリアの銅結合が可能となった。その一方、ビグアニド構造の金属配位子(metal-liganding group)の直接修飾によりS6リン酸化の調節が阻止された。さらなる研究で、ピオグリタゾンもミトコンドリアの銅をターゲットとすることが明らかになった。
著者らは、「要約すると、本研究はメトホルミンおよび関連化合物の細胞反応に対する作用が、その銅との相互作用能に依存することを示唆している。広い意味では、銅のような蛋白質以外のターゲットの研究だけでなく、薬物構造における化学結合や立体配置に対する金属誘導作用の役割も考慮することにより、創薬のターゲット数が増える可能性が示唆される」と報告している。

Metal Binding Important for Metformin Action
Mechanism of action may involve copper binding
http://www.physiciansbriefing.com/Article.asp?AID=663683
The ability of metformin to bind mitochondrial copper may be essential to its mechanism of action, according to a study published online April 9 in Diabetes.
Noting that the target of metformin is unclear but most evidence has shown that the drug binds to metal ions, most stably to copper, rather than protein targets, Lisa Logie, Ph.D., from the University of Dundee in the United Kingdom, and colleagues interfered with the ability of metformin to bind copper and examined the impact on cellular responses.
The researchers found that copper sequestration interfered with the known effects of metformin on AMP-activated protein kinase (AMPK)-dependent signaling and S6 protein phosphorylation, which were regulated independently. The metformin-copper interaction was stabilized by extensive pi-electron delocalization, which allowed regulation of AMPK, production of glucose, gluconeogenic gene expression, mitochondrial respiration, and mitochondrial copper binding. In contrast, direct modification of the metal-liganding groups of the biguanide structure prevented regulation of S6 phosphorylation. Further studies showed that pioglitazone also targeted mitochondrial copper.
"In summary, this study indicates that effects of metformin and related compounds on cell responses depend on their ability to interact with copper," Logie and colleagues conclude. "More broadly, our results suggest that the number of targets for drug discovery could be widened not only by investigating nonprotein targets such as copper, but also by considering the role of metal-induced effects on chemical bonding and conformational geometries of drug structures."


Cellular Responses to the Metal-Binding Properties of Metformin
http://diabetes.diabetesjournals.org/content/early/2012/04/03/db11-0961.abstract
Lisa Logie1, Jean Harthill1, Kashyap Patel2, Sandra Bacon1,3, D. Lee Hamilton1, Katherine Macrae4, Gordon McDougall3, Huan-Huan Wang5, Lin Xue5, Hua Jiang5, Kei Sakamoto2, Alan R. Prescott4 and Graham Rena1⇓
+ Author Affiliations
1Cardiovascular and Diabetes Medicine, Ninewells Hospital and Medical School, University of Dundee, Dundee, Scotland, U.K.
2Medical Research Council Protein Phosphorylation Unit, College of Life Sciences, University of Dundee, Dundee, Scotland, U.K.
3James Hutton Institute, Dundee, Scotland, U.K.
4Division of Cell Signalling and Immunology, College of Life Sciences, University of Dundee, Dundee, Scotland, U.K.
5Beijing National Laboratory for Molecular Sciences, CAS Key Laboratory of Photochemistry, Institute of Chemistry, Chinese Academy of Sciences, Beijing, People’s Republic of China
Corresponding author: Graham Rena, g.rena@dundee.ac.uk.
Abstract
In recent decades, the antihyperglycemic biguanide metformin has been used extensively in the treatment of type 2 diabetes, despite continuing uncertainty over its direct target. In this paper, using two independent approaches, we demonstrate that cellular actions of metformin are disrupted by interference with its metal-binding properties, which have been known for over a century but little studied by biologists. We demonstrate that copper sequestration opposes known actions of metformin not only on AMP-activated protein kinase (AMPK)-dependent signaling, but also on S6 protein phosphorylation. Biguanide/metal interactions are stabilized by extensive pi-electron delocalization and by investigating analogs of metformin; we provide evidence that this intrinsic property enables biguanides to regulate AMPK, glucose production, gluconeogenic gene expression, mitochondrial respiration, and mitochondrial copper binding. In contrast, regulation of S6 phosphorylation is prevented only by direct modification of the metal-liganding groups of the biguanide structure, supporting recent data that AMPK and S6 phosphorylation are regulated independently by biguanides. Additional studies with pioglitazone suggest that mitochondrial copper is targeted by both of these clinically important drugs. Together, these results suggest that cellular effects of biguanides depend on their metal-binding properties. This link may illuminate a better understanding of the molecular mechanisms enabling antihyperglycemic drug action.
Received July 11, 2011.
Accepted February 7, 2012.


* メトホルミンの副作用リスクは誇張されたものだ! ( No.3 )
日時: 2012/09/29(土) 08:26:24 メンテ
名前: tsunco

メトホルミンに更に更にフォローウインドが吹いているようです。
これほど、メトホルミンを絶賛する小生ですが、決してマルPの回し者ではありませんので、誤解無い様に、念の為(笑)。
因みに、福島郡山・あさひ内科クリニックの新井圭輔先生も糖質制限+メトホルミンを大層お気に入りだそうです(笑)。
昨日(9/28)のDMネットより。

メトホルミンの効果と安全性を再評価(2012/9/28)
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2012/018925.php
2型糖尿病の治療薬として多く利用されているメトホルミンには、乳酸アシドーシスという副作用がある。そのため腎機能が低下している患者には処方されないが、スウェーデンの研究で、中〜軽度の腎障害をもつ患者では、メトホルミンは副作用のリスクは高くないことが示された。「より多くの糖尿病患者がメトホルミンを有効に使用できるかもしれない」と研究者は期待を寄せている。
メトホルミンは世界で多く治療に使われる効果的な薬剤で、循環器系疾患による死亡リスクを減少することが多くの研究で示されている。しかし、メトホルミンには、乳酸アシドーシスとして知られるような、稀ではあるが命を脅かす副作用リスクがあるので、腎機能が低下している患者や高齢の患者には処方されていない。
欧米で2型糖尿病に対するメトホルミンの有効性は再評価されている。最近の研究では「メトホルミンの副作用リスクは誇張されたものだ。軽度から中程度の腎障害の患者では、メトホルミンによる副作用リスクは上昇しない」と発表された。
メトホルミンは「もっと多くの患者が利用できるはず」
メトホルミンは、1950年代から使われており、長い歴史をもつ治療薬だが、1970年代にビグアナイド薬であるフェンホルミンによる乳酸アシドーシスが問題となった。その結果、日本ではメトホルミンの用法・用量が一部制限されるようになった。
メトホルミンの服用により、肝臓での乳酸からの糖新生が抑制され、その結果、乳酸が増加する。通常であれば乳酸値のバランスは保たれるが、肝臓での代謝の能力以上に乳酸が増加していたり、肝臓での乳酸の代謝能力が低下している場合に、乳酸が体内に蓄積していく。その結果、血液が酸性に傾く乳酸アシドーシスを発症するおそれがある。
一方で、「メトホルミンによる乳酸アシドーシスの発症頻度は極めて低い」とする研究が発表された。スウェーデンのサルグレンスカ大学、ヨーテボリ大学、ウプサラ大学の研究者らは、2型糖尿病患者5万1,675名を対象に、4年間のコホート研究および腎機能によるサブグループ解析を行った。
その結果、メトホルミンはインスリンや他の経口血糖降下薬と同等の効果があり、正常な腎機能の患者のみならず、軽度の腎障害をもつ患者においても、循環器系疾患のリスクや、重篤な感染症および死亡リスクを下げることがあきらかになった。
メトホルミンを使っており推算糸球体濾過量(eGFR)が45〜60の中等度の腎機能低下が起きている患者では、アシドーシスあるいは重大な感染によるの調整危険率は0.85(95% CI 0.74 to 0.97)、全死因は0.87(95% CI 0.77 to 0.99)となった。メトホルミンの投与により死亡リスクが低下することがあきらかになった。eGFRが30〜45の場合でも危険率の上昇は認められなかった。
これまでのいくつかの大規模研究で、メトホルミンの有用性は再確認されている。「メトホルミンは現行で処方されている症例以上に、多くの患者に処方することができる可能性がある。インスリン分泌を促すことなく血糖値を下げる効果のあるメトホルミンへの期待は高い。体重増加が認められず、インスリン抵抗性を改善する効果があるなど、メリットは多い」とサルグレンスカ大学のニールス エクストレム博士は指摘している。
すでに多くの国々で、メトホルミンは軽度の腎障害をもつ患者にも勧められている。欧米ではメトホルミンは、過体重や肥満のある2型糖尿病治療に対する第1選択薬となっている。日本でも2010年より、最高投与量が引き上げられたメトホルミンが治療に使われている。
一方でエクストレム博士は、「今回の結果は、軽度から中程度の腎障害をもつ患者に対する結果だということに注意することが大切である。メトホルミンは重篤な腎障害をもつ患者には、いまだお勧めできないし、そのような患者に対しては慎重に注意を払う必要がある。また脱水症状を伴う急性期には、メトホルミンは決して使用してはならない」と注意を促している。

Considerably More Patients May Benefit from Effective Antidiabetic Drug
News: Aug 20, 2012
http://www.sahlgrenska.gu.se/english/news_and_events/news/News_Detail/considerably-more-patients-may-benefit-from-effective-antidiabetic-drug.cid1092926
The antidiabetic drug metformin is not prescribed for patients with reduced kidney function because the risk of adverse effects has been regarded as unacceptably high. A study at Sahlgrenska Academy, Sweden, has found that the risks have been substantially overrated. As a result, many more patients with diabetes may be able to enjoy the benefits of the medication.
Type 2 diabetes, a very common condition, is increasingly prevalent around the world. Keeping diabetes under control and preventing complications requires not only lifestyle changes, but drug therapy to reduce blood glucose levels.
Rare but serious adverse effect
Among the most effective and frequently prescribed antidiabetics is metformin, which has been shown in a number of studies to lower the risk of death from cardiovascular disease. Because the drug has been considered causing an increased risk of developing a rare but life-threatening adverse effect known as lactic acidosis, it is not prescribed for patients with reduced kidney function.
Study on 51,700 patients
Researchers at Sahlgrenska Academy, University of Gothenburg and Uppsala University have conducted a study involving 51,700 patients with type 2 diabetes from the Swedish national diabetes register and found that the risks are exaggerated.
More effective than other drugs
The Gothenburg study shows that metformin is more effective than other glucose lowering drugs when it comes to reducing the risk of cardiovascular disease, serious infection and death in patients with normal kidney function, but also in patients with mild kidney impairment.
“Furthermore, patients with mild to moderate kidney impairment do not run an elevated risk of adverse effects from metformin,” says Nils Ekström, a researcher at Sahlgrenska Academy. “Thus, the drug can be prescribed for many more patients with diabetes than is currently the case.”
Caution still needed
According to Nils Ekström, a number of other countries already recommend metformin for patients with mild kidney impairment. “It is important to keep in mind that the results are for patients with mild to moderate kidney impairment,” he says. “Metformin still cannot be recommended for patients with severe kidney impairment and should be prescribed with great caution for those patients. During periods of acute illness with dehydration, metformin should never be used”

* 第48回 欧州糖尿病学会(EASD2012)で発表 ( No.4 )
日時: 2012/10/03(水) 13:25:02 メンテ
名前: tsunco

現在ベルリンで開催中(会期10/1〜10/5)の第48回欧州糖尿病学会(EASD2012) からの速報です。
本日のm3 comよりご紹介致します。

軽度腎障害でもメトホルミンで乳酸アシドーシスリスク上昇せず、スウェーデン全国調査https://www.m3.com/overseasAcademy/report/article/10125/?refererType=m3comTopWithImage
UKPDS試験において、メトホルミンによる総死亡と心筋梗塞リスクの低下が証明されて以降、英国のNICEをはじめさまざまな国のガイドラインでメトホルミンは第1選択薬として推奨されている。また、メトホルミンには低頻度ではあるが乳酸アシドーシスの発症リスクがあると報告されている一方で、腎障害を有する患者でも総死亡リスクを低下するとの報告もあり、さらなる検討が求められている。スウェーデン・イェーテボリ大学のN. Ekström氏らは、メトホルミンをはじめとする血糖降下治療の長期的なリスクとベネフィットについて、スウェーデン全国糖尿病登録(NDR)の大規模データを用いて評価し、10月2日に報告。Ekström氏は、メトホルミンを第1選択薬として推奨するガイドラインが妥当であることを示す結果が得られたと解説した。
 検討の対象となったのは、2004年7月-2010年12月までにNDRに登録された40-85歳の2型糖尿病患者でインスリン、メトホルミンあるいはその他の血糖降下薬を継続していた5万1,675人。平均追跡期間は3.9年で、総死亡、心血管疾患(CVD)発症(虚血性心疾患、脳卒中、末梢血管疾患、経皮的冠動脈インターベンション施行、冠動脈バイパス術施行)、アシドーシス/重症感染症(アシドーシス、ショック、急性腎不全、重症感染症)のハザード比(HR)を評価した。
アシドーシスと重症感染症を一緒に複合エンドポイントにした理由について、Ekström氏は「重症感染症例の中にアシドーシスが紛れ込んでいる可能性があり、そのようなアシドーシスを評価対象から逃さないため」と説明した。
対象者の平均年齢は65歳、女性が42%を占め、糖尿病の平均罹病期間9.4年、HbA1cは7.3%、BMI 29.5kg/m2で2型糖尿病患者の平均像に近い背景だった。そのほか、推定腎糸球体濾過量(eGFR)は平均78mL/分/1.73m2、CVD既往歴21%、慢性心不全(CHF)既往歴6%、顕性アルブミン尿27%、喫煙者14%だった。
血糖降下治療をインスリン、メトホルミン、その他の血糖降下薬に分けたところ、インスリン治療を受けている患者は、HbA1cが高く、糖尿病罹病期間が長く、糖尿病の重症度が高いといった特徴があり、メトホルミン服用患者はBMIが高く、その他の血糖降下薬服用患者は年齢が高いなどの特徴があり、単純な比較は難しかった。
そこでEkström氏はこれらの因子を補正するため、Propensity score(傾向スコア)という統計学的手法を用いて共分散の調整を行い、Cox回帰分析で各群のHRを解析した。
 その結果、インスリン単独群とメトホルミン単剤群との比較では、メトホルミン単剤群に比べ、インスリン単独群でCVDイベント、総死亡、アシドーシス/重症感染症、致死的アシドーシス/重症感染症のハザード比が有意に高く、それぞれHR1.18(95%CI 1.07-1.29)、HR 1.34(同1.19-1.50)、HR 1.28(同1.14-1.43)、HR 1.45(同1.07-1.97)だった。致死的CVDイベントのHRは両群で有意差は見られなかった。
同様に、その他の血糖降下薬群とメトホルミン単剤群の比較では、総死亡のHRが1.13(95%CI 1.01-1.27)とその他の血糖降下薬群で有意に高かったが、他の評価項目に両群間の有意差は認められなかった。
さらに、腎機能正常(eGFR 60mL/分/1.73m2超)、軽度腎障害(eGFR 45-60mL/分/1.73m2、中等度腎障害(eGFR 30-45mL/分/1.73m2)に分類し、メトホルミン群とその他の血糖降下薬群のHRを検討したところ、腎機能正常と軽度腎障害ではメトホルミン群の総死亡とアシドーシス/重症感染症のHRが有意に低く、それぞれ総死亡はHR 0.87(95%CI 0.81-0.94)、0.87 (同0.77-0.99)、アシドーシス/重症感染症はHR 0.91(同0.84-0.98)、0.85(同0.74-0.97)だった。また、中等度腎障害のある患者でもCVD、総死亡、アシドーシス/重症感染症のHRはメトホルミン群で有意に上昇しないことが確認された。
以上の結果を踏まえEkström氏は「メトホルミンは軽度腎障害を有する患者でも、アシドーシスを含むイベントリスクを減少させ、中等度腎障害患者でもリスクの上昇は認められなかった」と解説し、「メトホルミンの使用を推奨するガイドラインを支持する結果だった」と結論づけた。
木本 治(医療ライター)
* 糖尿病学会方面からプンプンと金の匂いが漂ってきます ( No.5 )
日時: 2012/10/03(水) 15:46:43 メンテ
名前: tsunco

昨日(10/2)の夏井先生の記事より。
鳥谷部師匠からメールが来たようでございます。

>過去何十年もの間、ビグアナイド(メトフォルミン®など)のような安くてよく効く薬を低い評価にとどめ
>「新薬」を売り込むためにビグアナイドのリスクが過度に喧伝されてきた経過が伺えます

激しく同意でございます。

2012/10/2 12:00
鳥谷部師匠からも糖尿病治療についてメールをいただきました。
 ---綿田裕孝巨頭(順天堂大学糖尿病内分泌内科教授)の記事を、「糖質制限」を「インクレチン関連薬」に置き換えて添削しました。
(原文)「何より、糖質制限に対する長期にわたる追跡データは、いまだにありません。短期的にはやせたり、血糖値が下がる可能性は確かにありますが、5年後、10年後にはどうなっているのか、今後起こりうるリスクがわからないのです。それは健康な人のダイエットにもいえます。バランスの良いカロリー制限をしたほうが安全だと思います」

(添削後)「何より、インクレチン関連薬に対する長期にわたる追跡データは、いまだにありません。短期的にはやせたり、血糖値が下がる可能性は確かにありますが、5年後、10年後にはどうなっているのか、今後起こりうるリスクがわからないのです。それは、新薬一般に言えることです。長年使われ評価の定まった薬を使ったほうが安全だと思います。」  
この30年の間にいろんな薬が出ては消え、偉い先生方の推奨する薬が変わってきました今度はインクレチン関連薬(ジャヌヌビア®など)インクレチンです。これもそのうちどうなることやら。
 30年前、経口糖尿病薬は、SU剤(オイグルコン®など)とビグアナイド(メトフォルミン®など)だけでした。ビグアナイドは乳酸アシドーシス(10万人に一人)の副作用が喧伝され、SU剤が市場を支配しておりました。SU剤は低血糖を起こしやすいし、インスリン分泌能が無くなるしで、長期的には問題ありの薬であるのは、みんな知っていたはずだったのですがね。
40年前に発売されて以来、何百(千?)万人もの患者に使われ、評価の定まったビグアナイドをさておいて、新薬(インクレチン関連薬)をことさらに推奨するのは、¥$ですかね。
 日本糖尿病学会は、過去何十年もの間、ビグアナイド(メトフォルミン®など)のような安くてよく効く薬を低い評価にとどめ、SU剤(オイグルコンなど)を推奨してきました。そのため、SU剤の処方がやたら多いのです。ところが、近年海外の学会がビグアナイドの再評価をし、ガイドラインの第一選択薬にすると、「新しいエビデンスが出た」と言って、追随するかのようにガイドラインに追加しました。
 でもやっぱりインクレチン・ファーストのようです。
門脇孝(日本糖尿病学会理事長)、綿田裕孝先生両巨頭は、インクレチン関連薬(ジャヌヌビア®など)を推奨しています。
【月刊糖尿病(DIABETES) 月刊糖尿病別冊『インクレチン療法』】  
江部先生は、インクレチンに関し、もう少し控えめな書き方をしております。
【インクレチン関連薬と糖尿病と糖質制限食】  
ビグアナイドの歴史について、このサイトがわかりやすいです。「新薬」を売り込むためにビグアナイドのリスクが過度に喧伝されてきた経過が伺えます。
【ビグアナイド薬(BG薬)の歴史】---

 というわけで,糖尿病学会方面から,プンプンと金の匂いが漂ってきます。あっ,金の匂いには患者の悲鳴も混じってますね。
* メトホルミンはFOXO3を活性化する! ( No.6 )
日時: 2012/11/17(土) 12:33:42 メンテ
名前: tsunco

昨日(11/16)の日経より。

糖尿病薬、がん治療に効果 山形大と国立がん研究センター(2012/11/16)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG15056_W2A111C1CR0000/
山形大医学部と国立がん研究センターの共同研究チームは、糖尿病の治療薬「メトホルミン」が、がん治療に効果があることを発見したと発表した。既に治療に使われている薬のため、新薬を開発するよりも短期間での実用化が期待できるという。研究成果は15日付の米科学誌電子版に掲載。
共同研究チームによると、がん治療では腫瘍の再発が課題で、新しい腫瘍をつくる「がん幹細胞」の働きを変えることが重要とされている。
チームのこれまでの研究で、悪性脳腫瘍のがん幹細胞の中にある「FOXO3」という分子が活性化すると、がん幹細胞が再発不可能な細胞に変化することが分かっていた。
今回、研究チームはメトホルミンにFOXO3を活性化させる作用があることを発見。腫瘍細胞を植えたマウスに、10日間メトホルミンを投与したところ、新たな脳腫瘍が形成されることなく、がん幹細胞が消失する効果などが確認できたという。
記者会見した山形大医学部の北中千史教授(分子腫瘍学)は「メトホルミンは全ての人に使える薬ではないが、ほかのがんにも応用できる可能性が示された」と話した。〔共同〕


Glioma-Initiating Cell Elimination by Metformin Activation of FOXO3 via AMPK
http://stemcellstm.alphamedpress.org/content/early/2012/11/13/sctm.2012-0058.abstract
Atsushi Satoa,b, Jun Sunayamaa,c,d, Masashi Okadaa, Eriko Watanabea,c,d, Shizuka Seinoa,c,d, Keita Shibuyaa,c,d, Kaori Suzukia,c,d, Yoshitaka Naritae, Soichiro Shibuie, Takamasa Kayamab and Chifumi Kitanakaa,c,d
Department of Molecular Cancer Science, Yamagata University School of Medicine, Yamagata 990-9585, Japan.
Abstract
Control of the cancer stem/initiating cell population is considered key to realizing the long-term survival of glioblastoma patients. Recently, we demonstrated that FOXO3 activation is sufficient to induce differentiation of glioma-initiating cells having stem-like properties and inhibit their tumor-initiating potential. Here we identified metformin, an antidiabetic agent, as a therapeutic activator of FOXO3. Metformin activated FOXO3 and promoted differentiation of such stem-like glioma-initiating cells into nontumorigenic cells. Furthermore, metformin promoted FOXO3 activation and differentiation via AMP-activated protein kinase (AMPK) activation, which was sensitive to extracellular glucose availability. Importantly, transient, systemic administration of metformin depleted the self-renewing and tumor-initiating cell population within established tumors, inhibited tumor formation by stem-like glioma-initiating cells in the brain, and provided a substantial survival benefit. Our findings demonstrate that targeting glioma-initiating cells via the AMPK-FOXO3 axis is a viable therapeutic strategy against glioblastoma, with metformin being the most clinically relevant drug ever reported for targeting of glioma-initiating cells. Our results also establish a novel, direct link between glucose metabolism and cancer stem/initiating cells.


FoxO転写因子とその基本的な役割
http://aging.wiki.fc2.com/wiki/6.5%20FoxO%E8%BB%A2%E5%86%99%E5%9B%A0%E5%AD%90?sid=a01121ea374efdd729df35de2f601cc6
Forkhead転写因子ファミリーのサブクラスFoxOに属する転写因子は線虫から哺乳類まで保存されており、ストレス抵抗性を始め多様な機能を有している。線虫とハエのFoxO転写因子は、それぞれdaf-16、dFOXOと呼ばれるものが一種類あるのみで、daf-16はdaf-2の変異による寿命の延長に必要であり、dFOXOをfat bodyで強制発現させると寿命が延長する。
FoxOのターゲット遺伝子には、ストレス抵抗性に関わるCAT、MnSOD、Gadd45、DDB1、細胞周期の抑制に関わるINK4B、p21、p27、ARF、アポトーシスに関わるBim、FasL、糖新生に関わるG6P、その他血管新生や分化に関わるものなど多岐にわたっている。
哺乳類において、IISの活性化はAktを通じてFoxOの機能を抑制する。一方酸化ストレスや低栄養はJNKやAMPKを通じてFoxOを活性化させる。リン酸化以外にも、アセチル化、モノ/ポリユビキチン化といった修飾もFoxOの機能の制御に関わっている。
哺乳類には4種類のFoxO転写因子、FoxO1、3、4、6が存在している。いずれもAktによるリン酸化を受けて機能が抑制される。FoXO1、3、4はリン酸化されると14-3-3と結合し、核外へ移送される。マウスにおいては、FoxO1は脂肪組織と卵巣で強く発現している。FoxO3は広範な組織で発現しているが、特に脳、脾臓、心臓、卵巣で強く発現している。FoxO4は骨格筋、心筋、脂肪組織で発現しており、FoxO6は脳で発現している。ただし、脳の中でも部位毎にFoxOの発現パターンは異なっている。
<FoxO転写因子の代謝制御における役割>
代謝に関しては、FoxOは肝臓における糖新生や視床下部からの食欲亢進ホルモンの分泌を促進する。β細胞においては、FoxO1はその細胞の機能に重要な役割を持つNeuroDやMafAの発現を促進する。一方FoxO1はFoxA2のPdx1プロモーターへの結合に拮抗する事でPdx1の発現を抑制する。このようにFoxOは血糖値を維持させる働きを担っている。また、絶食やグルココルチコイド、denervation、disuseによる筋萎縮には、FoxOによるプロテアソーム系及びオートファジーに関わる遺伝子の発現促進が寄与している。
<その他のFoxO転写因子の役割>
HSCでのFoxOの欠失は、ARFやp27の発現低下を通じて細胞の過剰な増殖とアポトーシスへの抵抗性を誘導し、癌の発生を促進する。ニューロンでは、ストレスによるFoxOの活性化は保護的な役割よりもむしろアポトーシスを誘導する。ニューロンでの酸化ストレスによるFoxOの活性化には少なくとも部分的にはMST1が関わっている。FoxOは免疫系の制御にも関わっており、FoxO3を欠くマウスのT細胞ではNF-kBが活性化しており、過剰な炎症反応が起こる。
* Re: メトホルミンは癌死・発癌とも減少させる ( No.7 )
日時: 2016/01/02(土) 18:27:04 メンテ
名前: メトホルミン
参照: http://genki-tsuuhan.jp/products/list.php?category_id=21

1940年代から医療機関で処方されている糖尿病治療薬「メトホルミン」が、米国で注目を集めています。

2型糖尿病(肥満などの後天的な理由によって、血糖値を下げるインスリンというホルモンの感受性が下がり、血糖値が上がる状態)に使われてきた、メトホルミンが寿命を伸ばすために効果があるのではないかと指摘されているからです。
メトホルミンを投与したマウスは、一般のマウスに比べて寿命が40パーセント延びたというケース報告されています。
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